初めての印鑑の出番

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役所に着いたワタシ。受付に足を踏み入れ、待合のカードを機械から受け取ると、待合室のソファーに座って、ソワソワしながら自分のカードの番号を呼び出されるのを今か今かと待っていました。

初めて来た役所は、ワタシが思っていたよりもずいぶんと小ぎれいな雰囲気ではあったのですが、想像していた以上にゴミゴミとたくさんの人々が行き交っていました。
中には受付の窓口で、なにやら役所の職員さんと、口論をしている人もいます。
最初はタイル張りの壁にタテに走っているシミや、所々ヨコやタテに亀裂のようなものが走っているもっと古めかしい病院のような所をイメージしていたのですが…。
そしてフローリングは、木目ではなく、きちんとした淡いコバルトブルーのワックスを何重にも塗りたくったような、コンクリート作りの床でした。

「○○番さ~ん、5番窓口まで、お越しくださ~い。」
やけに透き通った女性の声が、待ちに待ったワタシの番号をついに呼んだのです。

「どうされました?」
メガネがよく似合うオフィスの受付嬢風の女性職員が、ワタシに尋ねます。

「あ、どうも。住民票の登録に来たんですけど…。」

「じゃあ、お手持ちの住民票に、捺印をお願いします。」

書き終えていた住民票に胸から、首飾り風の<印鑑>を取り出すと、
「ふふ…。」
明らかにメガネの女性の職員さんが、笑いをこらえていました…。

その後、同じ調子で印鑑登録を済ませました。
ちょっと恥ずかしい、初めて印鑑の出番があった時のお話でした。

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