二人で一緒に作った印鑑

イメージ画像

「ない・ない…」
一人暮らしをはじめて三週間。「印鑑」がなくなってしまったのです…。
でも、母から首にかけてもらったあの首飾り風アクセサリーの「印鑑」は、肌身離さずつけてたおかげでなくすことはありませんでした。

なくなったのは、こちらに来てからこないだはじめて買った、ヘマタイトで作った「ヘマタイト印鑑」です。

大学で、まもなく気が合う友人Nができたワタシは、大学がはじまっているにもかかわらず、早速二人で講義をさぼって、初めての街を二人で一緒にぶらぶらと探索したり。
いつもそんな感じで、つねに二人で行動をともにしていたものでした。
そんなある時、
「おい、○○。これ、ペアで作ってみない?」
ふと目に入ったのは、とても大きな、どうやら個人SHOP風の印鑑屋さんでした。
「いいけど、キミ、まだ印鑑持ってないの?」
「いやあ~、持ってきた印鑑、どこかに落としちゃったみたいでさあ~。だから、こんなに気が合うのも何かの縁だし、一緒に印鑑作ろうぜ。」
こういうところは、ワタシとそっくりでした。

そこで、二人で一緒に、「古印体」の「ヘマタイト印鑑」の銀行印をペアで作ったのでした。
「その印鑑が、ないなんて…。」

ワタシは次の日、大学で友人Nに、
「ごめん。あの時、キミとペアで作った印鑑、なくしちゃってさ…。」
「なに言ってるのさ。こういうなくした時のために、あの時、もう一組「ヘマタイト印鑑」を作って、お互いの「ヘマタイト印鑑」をあずかってたじゃないか。」
友人Nは笑いながら、新しい「ヘマタイト印鑑」をワタシにそっと渡してくれました。

このページの先頭へ